導入2か月で担当者の工数を80-100時間削減

株式会社インターメスティック

【取材協力】

情報システム部 店舗サポートグループ チーフ 得田 雅史 様

情報システム部 店舗サポートグループ 牧野 翔吾 様

 Zoff 原宿店 店長 五十嵐 友明 様

アイウエアブランド「ゾフ(ZOFF)」を運営するインターメスティックは、2020年8月の取材時点で国内251店舗、海外42店舗を展開。
同社の情報システム部では、より効率的な店舗運営のためにITの企画・運用を支援している。
店舗⇔本社間の社員同士のやりとりにはLINE WORKSを導入、PEPでAIアシスタントを構築して業務上の定型的な問い合わせ応対を自動化し、導入2か月で担当者の工数が80-100時間削減された。

導入の背景:社員全員が事業貢献に専念できる環境を目指すため


情報システム部 店舗サポートグループ チーフ 得田 雅史 様

 導入前、ヘルプデスク業務は外部委託と併用しつつも、繁忙期やシステムの入れ替え時期の情報システム部は、問い合わせ応対だけでパンク状態でした。
具体的によく来ていた問い合わせは、店舗側で使用している管理システムの使い方や、携帯端末、レジ(POS)、ネットワークについてなど。
こうした技術的な内容は現場が自己解決するのは困難ですし、その対応に多くの時間を割くことはできないので、電話で本社に問い合わせをするしかない状態だったのです。
そこで、具体的にどのような内容がどのくらい本社にきていて、応対への負担がどの程度あるのかをまとめ経営側とも共有し、まずは情報システム部にきていた問い合わせ約68時間/月のうち20時間(工数削減率=約30%)の削減を目指しました。
導入前のAIアシスタント導入による目標は以下の通りです。


導入当初の効果測定基準

目標:情報システム部への問い合わせ時間を導入3か月後に30%削減

※当時の情報システム部の店舗対応時間

平日:4時間×20日=80時間
休日:2時間×10日=20時間

導入後の成果:およそ2か月程度で入電問い合わせはほぼ0に


情報システム部 店舗サポートグループ 牧野 翔吾 様

内容の作成から公開するまではおよそ2か月程度で、導入後の大型連休中の入電問い合わせはほぼ0となり、また電話が大幅に少なくなり、LINE WORKSを通しての個別チャットでの問い合わせも3分の1以上削減されました。

具体的な削減効果は以下の通りで、かなりの効果を得られました
 

削減された店舗対応時間

平日:2-3時間×20日=40-60時間
休日:2時間×10日=20時間

合計60-80%削減を実現

さらに、それまで問い合わせ応対に追われた担当者は、工数が削減されたため別のプロジェクトへアサインされるなど、副次的な効果もありました。

※参考
LINE WORKSでの個別に来ていた問い合わせ応対の削減推移

上記のように導入直後から大幅に効果を出すことができました。
社内ポータルサイトなどでも全面的に告知して利用を促したことも、成果のポイントです。
加えて店舗スタッフ側も、人に聞くのではなくボットに聞くことを意識し、本社側の負担をけないよう気遣ってくれたことも背景にあったと思います。
また、緊急事態宣言のタイミングでは様々なジャンルの問い合わせが増えたのですが、もしPEPがなかったらかなり対応が大変だったのではないかと想像できます。
今までになかった問い合わせ内容が、コロナ禍で増えているので定期的にAIアシスタントをアップデートし、対応の幅は広げていきたいですね。

実際の運用画面

※店舗ごとのLINE WORKSに設置されたAIアシスタントが、ヘルプデスクの応対を自動化。
自動応対ができないものは有人チャットに引き継いで対応。

店舗側の利用者の声


Zoff 原宿店 店長 五十嵐 友明 様

現場で何か不具合があったとき、新人であれば調べるだけでも15分くらいかかります。
現場ではお客様対応が最優先なので、システム的な不具合があったときにバックヤードで調べものをする時間を十分にとることはできないですし、店長の私もすべてに回答できる訳ではないので、ボットがあるととても効率的です。
仮にボットが回答できなかったものでも、質問内容を把握された状態で本社の方が対応していただけるのでスムーズです。
また、本社に個別問い合わせするよりもボットであれば心理的にも聞きやすいというスタッフの声もありました。

今後の運用について


主にヘルプデスクの応対からスタートしましたが、店舗支援に加え人事などバックオフィス業務応対の自動化にむけて準備をしているところです。
また海外向けにもボットを作り、ヘルプデスクの応対平準化を促進していきたいと思います。
現場としては売上管理や資料検索などもボットから聞けるようになると、スピード感のある店舗運営ができるようになるため、様々なソリューションとの連携も視野にいれていけたら良いと思っています。

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